日本超音波医学会 関東甲信越地方会に参加してきました
乳腺科私は、超音波検査がとても好きです。
プロ―ブと呼ばれる手のひらに納まる装置で、身体のいたるところをほぼ痛みゼロ、被ばくゼロで検査できる安全性と手軽さ、そして心臓、血流、腸管、胎児など動きがあるものもリアルタイムに観察することができるダイナミックさがとても気に入っています。
超音波専門医としての見識を深めるため、日本超音波医学会 第35回関東甲信越地方学術集会に行ってきました。
自称 超音波オタクではあるのですが、最近の超音波機器の進化の速さには、私もついていけなくなっております。雨の日曜ではありましたが、やはり新しい超音波技術に出会いたい!と、朝早くから参加してきました。
従来超音波は、皮膚などの体表の観察はあまり得意ではないと言われていました。今は、高周波リニアプローブの進化で、質的診断や深達度の診断など大変美しく描出されます。皮膚エコーは私もたまに行っていますが、もっと活用できると実感しました。
腹部超音波は、コンベックスという半円形のプローブで観察するのが一般的ですが、最近はリニアプローブで観察することが増えているようです。より解像度の高いリニアで深部までビームが到達することで、副膵管まできれいに描出されている素晴らしさに感動しました。プローブの形状も体に優しいように工夫されているようです。当院でもすぐにでも試したいのですが、手持ちのプローブで試すには、かなり設定を吟味しないと難しいだろうな。。。
もちろん乳腺のセッションも参加しました。症例のセッションは若手からベテランの医師や技師が一同に会し、マンモグラフィや乳房MRI、CTなどの画像も踏まえながら、診断に難渋した超音波画像についてディスカッションしました。乳腺エコーは本当に奥が深くて難しくて面白いです。
超音波検査は、胎児から超高齢者まで全身どこでも行える検査ですが、検査を行う医師・技師の知識・スキルにかなり左右されてしまうという側面があります。私自身も眼や手や頭をつねにブラッシュアップしていきたいと思います。
院長