乳がん検査における、新型コロナワクチン接種に伴う反応性リンパ節腫大の対応について
乳腺科新型コロナワクチンを接種した後に、脇の下のリンパ節が腫れる方がいることがわかっています。
早い人では接種翌日から、続く人では10週目くらいまで腫れていることがあると報告されています。
これはご自分の免疫が正常に反応しているためで心配はありません。
ただ、乳がん検診においては、まれに、脇の下のリンパ節の腫れ(腋窩リンパ節腫大)から、乳がんが見つかることがあるため、脇の下まで検査をおこなっています。
そのため、画像上、「腋窩リンパ節腫大」として指摘されることがあります。
日本乳癌検診学会からは、乳がん検診は、ワクチン接種前 または 2回目のワクチン接種後6~10週間たってから、検診を受けることが推奨されております。
ただ、その時期に絶対検診を受けてはいけない、ということではありません。
当院では、検査の時点で、コロナワクチン接種をいつ受けたか確認させていただき、判断いたします。
現時点では、6週間以内にコロナワクチン接種を受けた方で、ワクチンを打った側の腋窩リンパ節腫大のみ認める場合は、所見なし(乳がんの疑いではなし)として対応させていただいております。(リンパ節腫大の所見によっては精密検査とする場合もございます)
万が一、3か月以上たっても脇の下のリンパ節の腫れを感じる場合は、改めてご来院ください。
【参考文献】
ワクチン接種後に脇のリンパ節が腫れました。注意すべきことはありますか。|新型コロナワクチンQ&A|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
日本乳癌検診学会 Japan Association of Breast Cancer Screening (jabcs.jp) 「乳がん検診にあたっての新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応の手引き」 6ページ