乳がん検診でよく記載されている分類


乳がん検診にはマンモグラフィや超音波(エコー)が用いられます。もともと乳房は多種多様で個人差も大きいうえに、検査画像では実に様々な所見が見えます。(乳がん検診によく記載される所見)これらの検査結果をどこで誰が検査し診断しても、共通のものになるよう表記方法や判断基準の取り決めが必要となります。実際には、「日本乳がん検診精度管理中央機構」という機関を中心に、専門家によりルールが取り決められています。

カテゴリー分類

検診で行われる、マンモグラフィや乳腺エコーはそれぞれでみられる様々な所見を、5段階にクラス分けし、精密検査するかどうか判断します。検診結果には所見が記載されているパターンや、カテゴリーが記載されているパターンなどが存在します。

検診・ドック 判定区分

最近は会社のドックのオプションで乳がん検診を受ける方も増えてきました。ドックの判定区分は「人間ドック学会」や「日本予防医学協会」など何種類か存在しています(下表)。


実は、乳がん検診のカテゴリー分類と各ドックの判定区分の対応については定まっていません。

また、カテゴリー分類も一般にはまだ知られていないこと、さらに精密検査時の参考にもなること、などの理由で「のう胞」「線維腺腫」といった所見とドック判定区分のみが記載されていることもよくあります。

このように、乳がん検診の結果は検診の判定結果のみではなく、どのように記載されているかも重要なので、必ず検診結果を持参いただくことが大切になります。

乳房の構成(乳腺濃度)

マンモグラフィにおける乳腺組織のうつり方による分類です。誰でも、以下の4つのいずれかに分類されます。

乳房は大きく乳腺組織と脂肪で構成されています。(乳腺の構造や生理的変化について)

この構成は、個人差、人種差、年齢差などにより実に様々です。

日本人は欧米人に比べて高濃度(極めて高濃度と不均一高濃度いずれか)が多いと言われています。若い人ほど高濃度が多く、授乳をたくさんするほど乳腺量は減ります。

高濃度乳腺は病気ではありません。ですので、検診でマンモグラフィを受けても必ずしも記載されるわけではありません。ただ、高濃度乳腺の方はマンモグラフィのみでは小さな病変を見落とすことが多いことがわかっており、乳腺エコーを追加で行った方がよいとされています。

どのような形でエコーを追加するのがよいのか、検討はされていますが、まだ結論は出ていません。少なくともご自分の乳腺濃度について把握し、ケアをすることは大事と言えます。

BI-RADS(バイラズ)分類

米国放射線科専門医会(American College of Radiology(ACR))が作成した乳腺画像診断の読影所見と報告書の様式を標準化したもので、マンモグラフィ、エコー、MRIが対象となっています。

現在、日本ではMRIについて、この分類が使用されています。

BI-RADS分類は、カテゴリーに推奨マネージメントとがんの可能性が対応しているのが特徴です。


●検診とは関係ありませんが、乳腺と関連する分類でよく聞くものに「クラス分類」「ステージ分類」があります。

クラス分類:乳腺の細胞診結果で用いられる分類   →乳腺の精密検査について(穿刺吸引細胞診)
ステージ分類:乳癌の進行度をあらわすのに用いられる分類   →乳がんについて


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