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月経(生理)の異常・悩み

内科・外科 婦人科

 

月経(生理)は妊娠や出産の準備としてほぼ毎月1回定期的に訪れる大事な女性の体の変化です。月経の仕組みは非常に緻密で複雑で、さまざまな理由で異常をきたすことがあります。 →月経の仕組みと女性ホルモン

●月経異常とは

日本産婦人科学会では以下の表のように定められております。どれか一つだけということは少なく、月経が長くて量が多い(過多月経・過長月経)など複数認めることも多いです。また、月経痛を伴うこともよくあります。

無月経

一度も月経が来ない原発性と、初めての月経(初経)は来たのに、その後月経が来なくなる続発性があります。

・18歳まで最初の月経(初経)がこない方を原発性無月経と言います。初経は多くの方は14歳までに起こります。性腺機能不全などが原因で、ホルモンの治療を行います。

・初経が来た後に3か月以上月経が来ない方を続発性無月経と言います。原因には様々なものがあり、過度なダイエット、激しい運動、精神的なストレス、薬剤の影響、甲状腺異常、他の病気の影響などがあります。病気ではないものに妊娠や閉経があります。原因を調べて治療を行うことになります。

月経不順

主に月経周期の異常を言いますが、月経量の異常などを伴うこともあります。
何らかの理由で卵巣機能がうまく働かなくなる(卵巣機能不全)ことによって起きてきます。そのまま放置すると、不妊の原因になったり、エストロゲン欠乏による早期閉経や、閉経に伴う症状が出ることもあります。その原因は続発性無月経と同じく、過度なダイエット、激しい運動、精神的なストレス、薬剤の影響、甲状腺異常、他の病気の影響などがあります。女性ホルモンを含めた各種採血、子宮卵巣エコーなどを行い検査します。治療できる原因がある場合はそちらを優先します。

卵巣機能不全の治療は、基本的にはホルモン治療になります。妊娠を考えているかどうかで治療方法が変わってきます。現時点で妊娠のご希望がない場合は、ホルモン治療として低用量ピル投与やカウフマン療法を行います。妊娠のご希望がある場合は排卵誘発剤を用いて排卵を起こします。ホルモン治療をご希望されない方には漢方薬を用いる方法もあります。
当院では軽度の不順であれば、深部加温をすることで代謝機能を安定させるINDIBAをお試しいただくことも可能です。

・多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

 卵巣機能不全を起こすものに多嚢胞性卵巣症候群というものがあります。月経異常のほか、肥満やニキビ・多毛といった男性化を起こすものです。糖尿病を合併することもあります。女性の5~8%に見られるといわれています。卵巣にたくさんの卵胞が排卵せずにとどまるため、不妊の原因になります。また長期間放置すると子宮内膜増殖症などを起こす可能性もあります。原因ははっきりわかっていませんが、やはりホルモン異常が関連していて、低用量ピルなどのホルモン治療や排卵誘発剤などを行うのが一般的です。

月経困難症(月経痛)

月経中に強い下腹部痛や腰痛、さらに吐き気や下痢、めまいなどの症状があり生活に支障をきたすものをいいます。腹痛は子宮の過度な収縮によるものと言われていて、初経開始から2,3年目頃に症状が強くなる方が多いです。月経困難症の方の中には、子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が隠れていることもあり注意が必要です。特にかたまりの経血がでるような過多月経がみられる方などは、受診をお勧めします。

治療は痛み止めや漢方薬で症状を和らげることもありますが、効果があまり見られない場合は、低用量ピルなどを用いてホルモン治療を行います。

月経前症候群(PMS)

月経前の3~10日間続く不調で、月経がはじまると症状が軽くなるものをいいます。軽い症状は女性の約80%が経験しているといわれ、生活に支障をきたすほどの方は5.4%と報告されています。

症状には情緒不安定、イライラ、抑うつ、不眠、集中力低下などの精神的なものと、腹痛、頭痛、むくみ、乳房の張りなど身体的なものがあります。とくに精神的なものが強く出るものを月経前不快気分障害(PMDD)と言います。

原因はわかっていないことも多いのですが、女性ホルモンが関与しています。視床下部や卵巣からの複雑な女性ホルモンの変化の影響や、その変化がさらにほかの脳内ホルモンや神経伝達物質にも影響を及ぼすことなどが関係しているといわれています。

まず、月経のサイクルを把握して月経前にセルフケアをすることで症状が軽くなることもあります。日記をつけたり、基礎体温を測ることで把握します。月経前はリラックスできるよう心掛け、カフェインやアルコールなどは控えるようにしましょう。月経前に限らず喫煙はやめましょう。またカルシウムやマグネシウムなどのミネラルを摂取することも効果的といわれています。

それでも症状が軽快しない場合は薬物療法が勧められます。低用量ピルなどを用いて排卵を抑制し女性ホルモンの変動を減らすことで症状を抑えることができます。また、鎮痛剤やむくみをとる利尿剤、精神症状に安定剤を処方したり、個々の証にあわせた漢方薬を処方することもあります。

不正出血

月経周期とは別に性器出血がみられることを言います。30%ほどは機能性出血といって、ホルモン分泌の異常や抗凝固剤(血液サラサラのお薬)を飲んでいる方などに見られます。ほかにはがんや筋腫、ポリープ、外傷、炎症、妊娠、異物、薬剤性などの可能性もあるため、診察してほかの原因がないか確認する必要があります。

 原因の病気がある場合はその治療を行います。ほかに原因のない機能性出血は少量の場合は経過観察や止血剤を使います。量が多い場合は低用量ピルなどを用いたホルモン治療を行います。必要な場合は貧血の治療も加えます。

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